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【わかりやすく解説】相続人申告登記とは?―新制度のポイントと手続きの流れ

2024年4月から、相続登記の申請が義務化されたのをご存じでしょうか?
この法改正に伴い、「相続人申告登記」という新しい制度がスタートしました。
この記事では、**「相続人申告登記ってなに?」「どんな人が使えるの?」**といった疑問にわかりやすくお答えします。


✅ 相続人申告登記ってなに?

相続人申告登記とは、「すぐに相続登記ができないけど、申請義務は守りたい!」という方のための簡易的な手続きです。

🌱 制度が生まれた背景

相続登記は、亡くなった方の不動産を相続人の名義に変えるための手続きです。
しかし、相続人が多かったり、遺産分割がまとまらなかったりして、すぐに相続登記をするのが難しいケースも少なくありません。

そこで誕生したのが、この「相続人申告登記」です。
これは**“とりあえず、相続人であることだけは登記しておく”**という制度で、登記義務を果たすことができます。


⚠ 注意点もあります!

この制度は便利ですが、次のような注意点もあります。

  • この登記だけでは、不動産を売ったり抵当権を設定したりすることはできません
     → 別途「正式な相続登記」が必要です。
  • 遺産分割協議の結果を反映することはできません
     → 「誰がどれを相続するか」を決める登記には使えません。

つまり、「まだ話し合い中だけど、期限は守っておきたい」というときに使う制度です。


📝 申告の流れは?

📌 誰が申告できる?

相続人のうち誰か1人だけでも申告できます。
ほかの相続人の分もまとめて代理で申告することも可能です。

📌 手続き方法

  1. 必要書類を準備
  2. 法務局へ申出(オンライン申請も可能)
  3. 登記官が審査し、登記に「相続人の情報」を記載

📂 提出する書類は?

準備するものはシンプルです。

書類の種類内容
① 申出書法務局の様式に記入します
② 相続人であることがわかる戸籍被相続人の出生~死亡の戸籍など
③ 住所を証する書類住民票など
④ 委任状(※必要な場合)代理人が手続する場合のみ提出

※被相続人の氏名・住所が登記簿と違うときは、住民票の除票や戸籍附票などの追加書類が必要になることもあります。


💰 登録免許税は無料!

正式な相続登記では登録免許税(不動産の価値に応じた税金)がかかりますが、
相続人申告登記では無料です!
「とりあえず義務を果たしたい」方にとって、負担の少ない制度といえます。


🎯 こんな方におすすめ

  • 遺産分割がまだ終わっていない
  • 相続人が多くて話し合いが長引いている
  • とにかく期限内に登記義務だけは果たしたい

📌 まとめ

特徴相続人申告登記
誰ができる?相続人のうち1人だけでOK
使う場面相続登記がまだできないときの義務履行用
権利関係の公示✕(正式な名義変更はされない)
登録免許税✕(無料)
書類の量少なめでOK
申請方法オンライン・紙どちらも可

「相続人申告登記」は、あくまで**“応急処置”**的な制度です。
義務は果たせますが、不動産の売却や名義変更をしたい場合には、あらためて正式な相続登記が必要になります。

「今すぐの登記は難しい…」という方も、安心して期限を守るための一手として、ぜひこの制度をご活用ください!